Picture Books絵本紹介

ゆきのひ (著:エズラ=ジャック=キーツ, 訳:きじま はじめ) 

ゆきのひ

2022年年初、「東京で4年ぶりの大雪」とのニュースをテレビで見ました。
大混乱を伝える内容だったにもかかわらず、なんとなく経験してみたいような、ちょっとうらやましく感じました。

空を舞う雪も、一面に積もっている雪も、福岡に住んでいるとめずらしく新鮮な景色です。
ですから『 朝、目を覚ましたら、部屋の外が雪景色 』だったら、主人公の男の子みたいにテンションが爆上がりするのは必至です。
でも…きっと数分後には、通勤の苦労を思い出して、テンションダダ下がり。大人って悲しいw

1962年に描かれたこの作品は、黒人の男の子を主人公にした初めての絵本と言われています。
色紙と模様紙による鮮やかな切り絵(コラージュ)に油彩やスタンプを用いた絵からは、主人公の男の子の雪の中へ足を踏み入れていくワクワク感や普段の見慣れた風景が一変しているドキドキ感がよく伝わってきます。
寝っ転がって手足を動かすと天使の跡が残るという「スノーエンジェル」を作っている主人公は、声が聞こえてきそうなくらい思いっきり楽しそうです。