なまえのないねこ (作:竹下文子、絵:町田尚子)
ある「ねこ」のロードムービーです。「名前のない」野良猫が、どこかしあわせそうな「名前のある」猫たちに出会いながら、自分の名前を探し求めて街中を歩き廻ります。
物語は、1匹の猫の視点で展開していきます。各ページとも、美しい映画のワンシーンのような挿絵で、読者を猫自身の気分にさせてくれます。「名前のない」野良猫の気持ちにぴったり寄り添って読み進めていくと、途中で悲しくなり、ラストシーンで心にあたたかいものが届きます。
あたりまえに名前を呼ばれることの幸せをあらためて気づかせてくれました。性格まで描きだされているかのような猫たち1匹1匹の絵は、とても生き生きとしています。猫好きには、もうたまりません♡
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